いろいろ日本の未来が不安だけど、技術屋の端くれとして一番不安なこと

ハイ○ゾとかいう AV 製品が未だにメディアに取り上げられる。実体は怪しげな健康食品と同じだ。20kHz 以上の音響効果なんて誰にも分かりはしない。名指しで批判すればただの営業妨害になってしまう。(あ、犬の耳とかには分かるかも知れませんね)
結局のところ、財政破綻寸前の日の丸電器メーカーに対する、ふるさと納税みたいなものだ。投資の意味を知らず、自力で経営を立て直す能力のない、安易な企業への甘い罠。
ちょぴっと高価な DAC を採用した商品に、生活に余裕のある国内消費者が金をつぎ込んでくれれば御の字*1。相手は、煮干粉を山のように振りかけたラーメンを喜んで食べてくれる若者消費者。自分自身の味覚なんてありはしない。ちょっと f 特の高域を持ち上げさえすれば良い。
さらに、儲かれば何でもオーケーという、パソコン雑誌会社、日本を代表する経済新聞、公共放送まで一緒になって、これぞ日本技術と盛り上げてくれる。
私はそこまで技術屋のプライドを捨ててまで食っていきたくはないね。

*1:メーカーも、ハイレゾオーディオなんて人の耳では聞き取れないと認めている。五感で捉えられない信号に一喜一憂するからこういうことが起きる。 http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/ServiceArea/150723/