不二家、その後

なんだか大変なことになっています。今頃、一日消費期限を過ぎた牛乳を使ってしまった担当者は、周りからの責任追及で相当苦しい状況にあるのではないでしょうか。食品メーカーとして、確かにやってはいけないことだと思いますし、不二家が全店舗で洋菓子の販売を停止するというのは、「正しい」行動だと思います。
でも、ここで思考停止*1してはいかんよねー。そもそも消費期限って何なんだ? 世の中便利になったかも知れないけど、一日消費期限を過ぎた牛乳を使ってケーキ作って腹を壊したら、それは衛生上の問題なのか? 全店舗で洋菓子の販売を停止して、不二家の株価が 15% も下げるような大事件なのか??
世の中、本当の悪意を持った「悪事」と、「やっちまいました」「それは君まずいよ」「まー、今後は気をつけようね」が区別できなくなっているのではないか?*2
もう少し、みんな人間的になりませんか?

世間: 「おい、不二家。一日古い牛乳使った担当者を出しやがれ!」
担当者: 「それは、私です。殴るなり蹴るなり、好きにしてください」
世間: (ポカリ) 「今日のところは、これくらいで許してやる。」
不二家: 「皆様。もし、お腹の調子が悪くなったらすいません。うちの店で、好きなだけケーキ食べてってください。あと、明日は全店で「ケーキ、無料デー」にしますので、好きなだけ召しあがってください。」
世間: 「今回のところは、これで許してやろう。」

みたいに、安っちいドラマみたいな決着はできないんですかねえ。
日本人って、本当に許しちゃいけない根深い問題(雪印の問題とか)はすぐ忘れてしまうくせに、こういう問題に過敏に反応するんだよなあ。って思うのは私だけですか?

後記

未だに私の基本的な考えは変わっていませんが、マスコミのニュースを総合するに、不二家はかなり悪質な感じですね。
消費期限という考えに疑問があるとしても、組織ぐるみで対応を「なあなあ」にして良いことはありませんね。

*1:私の嫌いな言葉だけど。

*2:もっとも、同工場ではこのような消費期限切れ利用が以前にもあったらしい。「そもそも消費期限って何よ」という議論をしないまま、組織としてなし崩し的に行動していたのであれば問題ですがね。