海外のソフトウェア設計者とつき合う法

今日、Linaro の方がいらして、お話を伺う機会がありました。
最後のほうで、日本人が海外のデベロッパーとうまく交流していくコツは何か、という話になり興味深かったです。例として、日本人ディベロッパーが Linux メインストリームや Linaro にカーネルパッチを提供するようなケース。
まず最初に必要なのは、日本市場はマイノリティなのであって、「こんなパッチは日本市場でしか意味がないかと思うんですけど、採用して頂いたら嬉しいです」という謙虚さを持つこと。忙しい中、私のコードに目を通して貰ってありがとう、など。
次は、パッチの採用を断られても、すぐにメゲずに、粘り強く交渉(ネゴシエーション)していく能力。確かに外国人(米国人)とのやり取りは、まずは拒絶することから始まり、そこから交渉が始まるのが常です。きちんと論拠を説明すれば、日本人技術者の「技術そのもの」は優れていることが多いので、最終的には理解して貰えることが多いでしょう。ただし、問題の優先度とか、コストとか、それがない場合の利用者への影響度とか、広い視野において明確な理由を説明できないと厳しいでしょう、と。
3つめはコミュニケーション能力。相手に何か対応をして貰ったら、ちゃんと感謝を示すこと。物事は最後まできちんと仕上げること。相手の立場を尊重すること。日本人はいまだに「お客様は神様」という立場で行動してしまう人が多い。そこでも謙虚さは必要でしょう。
最後に、英文でメールをやり取りできる能力。
とても勉強になった 2時間でした。