鉄路(Talgo)

マドリッドの前評判は、「一日 2回はスリにやられる」、「強盗に首を絞められ、パスポートを奪われる」と確信されていたので、早々にグラナダに移動することにしました。よくよく思い出してみれば、それは明らかに極端な思いこみで、マドリッドは観光者に溢れ、盗まれてまずいものを持ち歩かなければ、そう危険な街とも思えません。今回泊まった Calros V というホテルはセキュリティボックスがしっかりしており、最初、「なんだ、この金庫。鍵が付いていないし」と思ったのですが、これは愚かしい誤解で、鍵とシリンダーがまとめてマネージャ(支配人)の管理下にあるのでした。お金を払い*1シートに記入すると、シリンダーを貸してもらえます。
話を戻して、マドリッドのチャマルティン駅から Talgo でグラナダに向かいました。今回は、「地○の歩き方」の鉄道予約センターの係の人があまりにやる気ない対応なので、意を決して RENFE のサイトでインターネット発券に挑戦しました。予め日本で予約しておくのですが、チケットは現地の駅で受け取るのです。これはスペインらしくシステムが不明瞭なものでしたが、余裕を持ってチャマルティン駅のオフィスを訪れたら、無事にチケットを受け取ることができました。教訓は、「案ずるよりも産むが易し」です。
この Talgo には食堂車が付いていないことは日本で分かっていたのですが、ビュッフェ車両にいくと簡単なお菓子やビールが売っています。ちなみに、車両内でビデオを撮っていたら、写真は良いけどビデオはダメ、って車掌さんに咎められました。
道中の風景については、あまり語ってしまうと後で訪れる人がつまらないとおもうのでごく簡略に述べれば、

  • たくさんのオリーブの木
  • ときどき、収穫後の麦畑(?)
  • まれにヒマワリ畑(花は、ほとんど枯れている)

です。ちなみに、ヒマワリはもっと南部(コルドバやアルコス・デ・ラ・フロンテラ近郊)で見られました。もっとも、時期は外していましたが。
グラナダでは、旧市街のカテドラル近くの Reina Cristina というホテルです。ミシュランでも紹介されている三つ星ホテルですが、フロントの人はあまり愛想良くなく(期待が高すぎたのもありますが)、レストランもそこそこで、取り立ててほめるべきホテルではありません。ちなみに、セキュリティボックスはぶっ壊れ、ドライヤーも 1/2 の確率で壊れていました。
その前に、グラナダ駅で、ヘレス・デ・ラ・フロンテラまでの切符を買いました。TRD という汽車で、予約は必要ないかと思っていたら、これは指定席の列車でした。窓口のおじさんは英語を話さないのに横柄で、「少しはスペイン語話してくれよな」みたいなことをブツブツ言っているので不愛想なのかと思いきや、そうではなく、根は明るくて陽気な人だということが分かりました。やはり、スペインに行くからには少しくらいスペイン語を勉強しておいたほうが、楽しい旅行になりそうです。

*1:スペインでは、たいがいのオプションが有料のようです。