IP電話は定額制になるか?

ところで、IP 電話も所詮は音声通信である訳で、いくらパケット交換をベースとしていたとしても QoS の考慮が必要になってきます。ここでの QoS とは best effort の対義語であり、音声通信では一定量帯域幅が定常的に必要となってくることを意味します。利用者が受話器に向かって無言でいない限り、最低、毎秒数キロビットの情報が発生します。利用者が増えてきたからといって、この情報量を制限することは音質の明瞭な劣化に繋がります。
つまり IP 電話を企業のサービスとして考えた場合、かつ、トラフィックの量がコストとして無視できない場合には、安価とはいえ従量制サービスと考えざるを得ないでしょう。ただし、利用者が勝手に音声データを定額制ネットワークに流しても現実的には規制できませんし、音声データのトラフィックによるコストが企業にとって十分無視できるのであれば、現実的な意味合いで無料付帯サービスとすることは可能かもしれません。