クロノメーター*2

はるか昔から、ある場所の緯度を確定するのは比較的容易だったようですが、経度の確定は非常に難しい問題でした。基本的には太陽の正中時刻をグリニッジ経度で測定すれば、あとは太陽の運行表を見れば分かるのですが、正確な時計が得られなかった訳です。
このための時計としてクロノメーターと呼ばれるものがあります。航海時に現在地を確定するために六分儀とマリン・クロノメーターと呼ばれる機器は必須のものとされていたようです。調べてみたところでは、この分野では John Harrison という 18世紀の英国人が偉業を成し遂げていて、彼が作った H4 というモデルは 6週間で 5秒(つまり、月差 3秒強)という当時としては凄まじい高精度の時計を完成したということです。

時刻 1秒は経度 15秒に相当するので、時刻 5秒の誤差であれば、経度を 1分程度の誤差で測定できることになります。