日経ソフトウェアなんて買うんじゃなかった

Ruby の特集記事に惹かれて買ってしまいましたが、やっぱりこういう扇動的な内容には気をつけるべきでした。
全般的に読者対象が不明確な点が問題です。プログラミングの初心者が対象なのか、各種言語の本質的な相違に目を向けることができるような経験者を対象にしているのか明確でなく、どちらの読者をも満足させられないでしょう。
初心者の視点で読んでみると、「君たち初心者は無能だから、僕たち経験者の言うとおりにすれば良いんだ。Ruby ってこんな優れた言語だけど、難しいことを言ってもしようがないから、君たちに分かるような例題でお茶を濁してみようね」というような香りがプンプンします。通して読んで Ruby の耳知識が増えたとしても、血肉にはなりそうにありません。
逆に経験者の視点で読んでみると、内容が中途半端で本質を捉えているとは思えません。私は Ruby を知らないので不正確かも知れませんが、例えば Class オブジェクトを操作するメタプログラミングが可能というのは良いとして、attr_reader や attr_accessor が、ただのカプセル化を破壊する仕組のようにしか説明されていないのが気になります。ある程度経験のある人には、この機能はそういう安易なものではないことは予想できるでしょうが、中途半端な経験者には伝わらないのではないでしょうか。
あと、ブロック構文やプログラマブルイテレータ、例外処理、アクセススコープの話がごっちゃに説明されてますが、この説明を読んでも私には Ruby の本質的な特色が読み取れませんでした。

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