剣山と雑学
年末に、妻と近所のホームセンターで生花用の剣山を買いました。材料は鉛で、インコを買っている妻(と私)としては、あまり家に置きたくない金属です*1。未だに剣山が鉛で作られていることに驚いた次第です。
以下は雑学です。剣山に鉛が使われる理由は、恐らく重量があっても安価で、水の中でも錆びにくいこと、また、針を立てる上で加工性が良いことかと思われます。さて、鉛と同等以上に比重(密度)の高い金属にはどのようなものがあるのでしょうか。理科年表でちょっと調べてみました。まず最初に、鉛の比重は 11.35 (g/cm^3) です*2。
金
比重: 19.32
古代から重い金属として知られてますが、あまりにも高価なので、とても剣山には使えそうもありません。金は柔らかくて加工性が良いそうなので、ちょっと残念です。(← 意味不明)
銀
比重: 10.50
これも高価すぎます。
水銀
比重: 13.55
常温で液体の金属なので、厄介です。
スズ
比重: 7.31 (正方晶の場合)
鉄より軽いです。
鉄
比重: 7.87
水中で錆びやすいのが欠点です。ステンレススチールなら、良いかも知れませんが。
銅
比重: 8.96
少し現実的になってきましたが、銅製の剣山というのは聞いたことないですね。
白金 (プラチナ)
比重: 21.45
なんと金より重いそうです。超高価ですが。
タングステン
比重: 19.3
これはかなり魅力です。惜しむらくは、貴金属ほど高価ではありませんが、レアメタルなのでやはり値が張り、硬く加工性が悪いのが欠点でしょうか。ま、こんなので剣山を作る人はいないでしょう。(^^)
ちなみに金と比重が近いことを悪用して、中身はタングステン、上っ面だけ金、という偽の金地金があるそうです。気をつけましょう。なお、某所で調べたところ、5 x 100 x 100mm の地金で 10万円以上するそうです。それだけのサイズだと、金の場合には 300万円以上しますけどね。