ピン配が異なる 74AC の秘密

先日、こんな日記を書いてました。

たとえば T 社のラインナップを見ると、74AC11000 系というシリーズがそれに当たります。
今日になって、例の The Art of Electronics を読んでいたら、偶然その秘密を知りました。AC シリーズのように高速なロジックで容量性の負荷などを同時に駆動すると、大電流が流れ、そのために電源に大きなノイズが乗る原因となります。それを防ぐには、できるだけ電源の高周波的インピーダンスを下げてやれば良いのですが、ロジックの周波数が上がると、電源ラインの L 成分によって、それが難しくなってきます。特に一般の 74 系のロジック IC では電源ピン V_DD (V_CC) と V_SS (V_EE) が離れているので、L 成分が無視できなくなってきます。
そこで登場したのが 74AC11000 系だそうです。電源ピンの配置を変更することで、少しでもデカップリングキャパシタへの L 成分を少なくできるようにしよう、ということのようです。実際、T 社のデータシートを見たら、ちゃんと書かれてました。

Center-Pin VCC and GND Configurations Minimize High-Speed Switching Noise

はい。