Bitcoin とペーパーウォレット

またビットコインネタです。すいません。
ビットコインの話をしていると、「それって、パソコンが壊れたり、ファイルが消えたり、ウィルスに感染したりすると消えちゃうかも知れないんでしょ。怖いよね」ということになります。そんなことを心配する(あるいは事実)人のために、ビットコインのウォレット(お財布)を印刷して保管する技「ペーパーウォレット」が考えられています。
そのツール自体は無償なのですが、秘密情報を隠すためのホログラムシールを有償で売っている人がいて、私も申し込んでみました。ビットコインが普及するかどうかは置いておいて、既にビットコイン周りでいろんなビジネスを考えている人がいることに驚かされます。まるで、30年前のパソコン(マイコン)ブームや 20年前のインターネット黎明期のように、頭の良い人にとっては新しいビジネスチャンスなのかも知れません。
ペーパーウォレットの仕組は、あらかじめ JavaScript で書かれたウェブサイトをダウンロードしておき、パソコンをオフライン(インターネットから切り離す)にして、JavaScript と人力を併せて擬似乱数を生成し、ビットコインアドレスの秘密鍵と公開鍵を作り出すというものです。さらに、綺麗なプリントができるようになっているサイトもあります。上に書いたように、そのうちの秘密鍵を安易に見られないようにするためのホログラムシールまで売られています。
なお、本当にセキュアなウォレットを作りたい人のために、ソースコードをダウンロードして確認したり、ネットから切り離して安全に実行するための Live CD-ROM も売られたりしています。(そのサイトの作者を信じれば、ということになりますが。)
ところで、あるウォレット(パソコン上のウォレットなりペーパーウォレットなり)があるとして、その中のビットコインが本当に有効なのか、盗難にあったりしていないのか、を確認する方法を紹介しておきましょう。以下のサイト

に行き、Search ウィンドウの中にウォレットの公開鍵(public address)を入力します。(間違っても秘密鍵(private address)を入力してはいけません!!) すると、そのウォレットに関するトランザクション(お金の流れ)がネット上で検索され表示されます。赤い矢印で表示されるのが「そこから出て行ったお金」で、緑の矢印が「そこに入ってきたお金」です。ですので、赤い矢印のトランザクションを辿っていけば、そのお金の行方を追跡できる訳です。(いま、Mt.Gox で盗まれたお金の捜索も、このようにして調べられているようです。取引は匿名なので、お金が帰ってくるのは難しいでしょうけど。)
つまり、例えばペーパーウォレット上の公開鍵を入力して、そのトランザクションの行き先が無ければ、そのウォレットからは「いまのところ」ビットコインが失われていない、ということを意味します。ただし、あくまでも「いまのところ送金がない」ということが分かるだけであって、ウォレット(つまり秘密鍵)が盗まれていないことを保証している訳ではないので、要注意です。もしウォレットが既に盗まれていると、あなたがそのウォレットに大金を入れたとたん、悪い人がすかさずそれを(上記の方法で)見つけて、お金を引き出してしまうかも知れません。
という訳で、ペーパーウォレットにしても、それを秘密(安全)に保管することが重要です、というお話でした。
なお、ペーパーウォレットの一般的な紹介は、

が詳しいですが、個人的に有用と思うサイトを挙げておきます。