上野の科学博物館

昨日は、上野の科学博物館に行ってきました。ここは、少なくとも過去に 3回訪れていて、けっこう気に入ってます。平日なのでさぞかし空いているだろうと思ったのですが、課外授業の小学生?、館内を走り回っている中学生、高校生、外国人の家族連れが多いです。外国人は旅行者でしょうか? 国内在住の(元)外国人が平日に来る理由はないよな。勤務体系がフレキシブルなのかも知れないけど。
昨日、居酒屋で K さんにも話したけど、ここは自称理系出身者、理科が好きだった大人にはお勧めの場所です。私が特に好きな常設展示をまとめておきます。

地球館 2F: 科学と技術の歩み

工学系の人間には楽しめるフロアと思いますが、特に「3-9 近代化に向けた人材育成」では明治時代の工学教育に関する展示が興味深いです。あとは、「5-18 電子計算機」にある、カシオのリレー計算機かなあ。旧国鉄マルスも展示されているので、鉄道ファンの方は見てください。 :) あと零戦も興味深いけど、技術的情報少なすぎです。話はそれますが、航空機ファンには、ワシントン DC にあるスミソニアン国立航空宇宙博物館もお勧めです。零戦に加えて旧日本海軍晴嵐も展示されています。かつて訪れたとき、白人のお年寄りが真剣な眼差しで眺めていたのが印象的です。ワシントン DC を観光で訪れる人は少ないと思いますが、ぜひ行ってみてください。

閑話休題

地球館 1F: 地球の多様な生き物たち

ここでのお勧めは、「4-21 系統広場」です。私みたいな科学オタクであれば、1時間は潰せます。まず最初に、30分か 1時間に一回くらいやっているビデオを見ましょう。ビデオを上映している「木」みたいなところが進化のスタートポイントで、床にある「原始生命体」というところから光るラインを辿っていきます。普通の家族連れ、中学生、デートのカップルなどは、展示品は見ていますが、この系統樹のラインを辿っているオタクは稀な存在です。ここの展示は、この系統樹がポイントなのに〜。 :)
もう一つのお勧めは、「5-24 栄養を求めて」です。多くの見学者がキャーとかワーとか言っているので人気の展示と言えるでしょう。ここには、牛の消化器官が、食道から肛門まで実体展示されています。:) 女子高校生と思しき見学者がいみじくも、「これってホルモンだよね」って言ってました。確かに、第一胃袋から第四胃袋まで、内壁を含めて展示されているので、見る人が見れば、これがセンマイか、って分かります。ちょっと食欲を無くしますが。

地球館 B2F: 地球環境の変動と生物の進化

ここのお勧めは、「9. 人類の進化」です。原人から新人までの標本があったりして、ここも高校生に人気のようでした。

地球館 B3F: 宇宙・物質・法則

ここは物理屋さん(と天文屋さん)のコーナーです。私のお勧めは、奥に鎮座まします「霧箱」です。世の中には放射線恐怖症の人が多いようですが、その理由の一つが、放射線は目に見えない(可視帯域の電磁波を除く)からでしょう。この展示を眺めると、地球上にはどれだけの宇宙線アルファ線などが飛び交っているかが実感として分かります。少し恐怖感が和らぐかも知れません。(逆効果の人もあったりして)

日本館 3F南: 日本列島の素顔

ここでは、「13. 日本周辺のプレート配置ともぐりこみ」の展示が好きです。プレートの様子が立体模型で示されていて分かりやすいです。

日本館 2F北: 日本人と自然

ここは全体が面白いですが、特にフロアに入った最初にある人口増加を示す模型が面白いです。現在日本には 1.2億人が暮らしてますが、歴史上、日本に住んでいた人間の累計は、現在までにほぼ 5億人と推計されるということです。つまりかつて存在した日本人? の 20% が現在生きているということです。人口増加のペースがイメージできます。
そんな感じです。皆さんも是非、科学博物館を楽しんでください〜