テスターのせいにしない

仕事に無気力でも、なぜか雑文なら書けます。昨晩、一月ほど使っていなかったシール型鉛蓄電池を充電しました。フローティング充電を 8時間ほどしてみました。電源には例のあの 30A の可変電圧電源を使いました。(← 危険なのでサイクル充電はしないほうが良いと思う。)
最初に電圧の調整が必要なのですが、これが難しい。私はアナログで旧弊なテスタを持っているのですが、電池の仕様書にある 13.5〜13.8V というのが正確に測れません。なぜかというと、DC 電圧レンジは 12V の次が 60V なのです。60V フルスケールのレンジで測ると、13.5V も 13.8V も区別つかないし、そもそもそこまで精度があるとは思えません。しようがないので、無線機に内蔵のデジタル電圧計を使うことにしました。こいつも精度は期待できませんが、アナログテスタの 60V レンジよりはましかと。
そもそも普通、アマチュア的には電圧なんて +/- 2〜3% くらいで読めれば問題ないのですが、今回みたいなときにはちょっと困ります。電池を過電圧で充電してバクハツしたりしたら嫌だからです。分圧用の抵抗とか使えば良いのですが、今度は金属皮膜抵抗とか必要になり、怠惰な私としてはメンドーです。そう。ふつう、2〜3% もあれば十分なのさー。ということで、デジタルマルチメータの購入は我慢します。(でも、無線機を自分で組み立てようとしたりすると、いずれ必要になるかも知れない)
あ、話がそれた。でもって朝起きてから、充電した電池の電圧をコネクタのところで測ってみたところ、なんだか変です。60V レンジで測ると 5V くらいしかなくて、おまけに針がスーと落ちていきます。電池がいかれたかと思い、慌てて 12V レンジで測ると、今度は 1V くらいしかありません。え、と思ってレンジをどんどん下げるのですが、下げるたびに電池の電圧が低く出ます。うーん、これはテスタが壊れたか? と思ったのですが、別の電池を測るとちゃんと電圧出ています。テスタは壊れていないようです。
オチは何かというと、電池のコネクタ(実はシガープラグなのですが)で、マイナス側の端子が片側半田付けされてなくて、ただのバネになっていたのでした。そこにテスタリードを当てて、おまけに指で押さえて測っていたので、私の皮膚抵抗を通じて電池の電圧を測っていたのです。テスタの入力インピーダンス(内部抵抗)がそこそこ高いので、それでも電圧が見えていた次第。レンジを変えると電圧が低くなるように見えたのは、レンジを下げるほどテスタの内部抵抗が下がるのが原因でした。
あー、びっくりした! テスタを疑う前に、まずは測定方法を疑えってことですね。良い教訓でした。