SDR Cube トランシーバにやられた

最近、Elecraft から KX3 が発表になったり、XG3 が発売されたりしていますが、いずれも、一から組み立てるフルキットではありません*1。確かにキットはサポートが大変なのでしょうが、K2 の至れり尽くせりなキットで Elecraft に愛着を感じた身としては、大いに寂しいところです。
そんな折、DH1TW Tobias さんのブログを見ていたら、SDR Cube という新しいソフトウェア無線機の存在を知りました。じゃん。

なかなか見た目もいかしていますが、なんとフルキットが用意されています。SoftRock 込みでも US$ 424 ということで、なかなか良心的な価格設定です。
こいつの優れた点は、内部がモジュール化されていて、例えば将来 DSP ボードだけがアップグレードできたりするのではないか、という期待を持たせてくれるところです。また、ファームウェアソースコードが入手できるというのも素敵です。スキルさえあれば、ハードだけでなく、ソフトにまで手を入れて楽しめるということです。
個人的には、A/D コンバータの標本化周波数が 8kHz (I/Q)しかないという点が寂しいですが、dsPIC の性能的に、これ以上は厳しかったのでしょうか。消費電力さえ無視すれば、32ビットの浮動小数DSP を突っ込んだりして、もっと高度なことをさせられそうです。
でもきっと、dsPIC くらいの能力であることが、昔の 8ビットマイコンと同じで、安価に手に入り、多くのアマチュアに改造の余地を感じさせるところが魅力なのかも知れません。言い換えると、不完全さをあちこちに見つけられることが、このキットの価値なのかも知れません。
日本でも少しずつユーザーが増えているようですし、機会があったら、試してみたいところです。でも実は、私は自力でこういうのを作れたいいなあ、と思っていたところで(詳細は重大なヒミツ)、実はちょっと悔しく思っていたりします。

ところで NUE-PSK

SDR Cube の説明を読んでいたら、こんなのも見つけました。

うーん、知らなかった。キーボードを外付けして、PC なしでデータモードで遊べるのがいいですね。

*1:XG3 は、セミキットすらないようだ。