SPICE で Miller 効果を見てみる

Miller 効果の勉強をしたので、LTspice で実験してみました。普通のエミッタ接地増幅回路と、カスコードで V_C の変化を抑えて Miller 効果が起きないようにした回路です。
…しかし、改善が見られない。おかしいなあ。仕事帰りに歩いていて思いつきました。あ、増幅回路の入力信号のインピーダンスを 0 にしたままでした! これでは、寄生容量に対して RC フィルタを構成しないので、意味ないでした。
本を読んでいるだけではダメで、実際に手を動かして勉強することの大切さを痛感した次第です。
ちなみに SPICE モデルには詳しくないのですが、バイポーラトランジスタのモデルで、CJE と CJC が寄生容量みたいです。

CJE Base-emitter zero-bias junction capacitance
CJC Base-collector zero-bias Junction capacitance

トラ技の 2SC1815 モデルだと、これが CJE=12p CJC=4.8p となっています。先日 RS で買った BFS17 では CJE = 8.93473E-013 CJC = 1.08829E-012 (CJE = 0.9p CJC = 1.1p くらい)です。前者の f_T は確か 80MHz くらいで、後者は 1GHz くらい(@ I_C = 2mA)です。
CJE は Miller 効果と関係なく効いてくるはずなので、CJE が小さいというのは優秀という意味でしょうか。CJC に関しては、高周波回路では Miller 効果を抑えて使うのが当然ということで、こんなものなのでしょうか。素人考えですが。