アイドリングストップでも、カーナビを落とさない法

知っている方には当たり前の話なのかも知れませんが、ちょっと感激しました。
私はクルマを運転しているとき、信号待ちなどでアイドリングストップする派なのですが、困るのはエンジン始動時にカーナビが再起動されてしまうことです*1。あと、同工異曲ですが、カーナビ内蔵の MP3 プレイヤーもリセットされ、再度演奏が始まるまでにかなり時間を要するという問題もあります。
ところが昨日、シガープラグに外部電源を繋いでおくと、カーナビの再起動を防ぐことができることを偶然発見しました。シガープラグとカーナビの電源入力は電気的に直結となっているようで、シガープラグ側からも電源供給ができるようなのです*2
具体的には、私は大自工業という会社のポータブル電源(下記)を持っていて、こいつはドライブ中にも DC ケーブルで電源内部の電池を充電できるようになっています。昨日、車中泊の際にノート PC やニッケル水素電池などの充電でかなりバッテリーを消耗したので、この DC 充電を初めて試してみました。最初は何も気づかなかったのですが、あるとき、クルマのキーを OFF 状態にしているのも関わらずカーナビが動いていることを発見しました。最初、キーのところにあるスイッチが壊れて、OFF 状態でもアクセサリに電源が供給されているのではないかと訝ったのですが、どうも違うようです。ふと気がつき、DC 充電中のポータブル電源のコネクタを抜いたところ、カーナビの電源が落ちるではないですか! (感動)

メルテック システム電源 セッション Meltec SG-3000DX

メルテック システム電源 セッション Meltec SG-3000DX

ここで冷静に考えて、ちょっと疑問が。ポータブル電源のシガープラグ側には、何か保護回路が入っているのでしょうか。ポータブル電源のシガープラグからは(もちろん)電流を取り出せますし、このように充電することもできます。つまり、双方向に電流が流れる訳です。最初、DC 充電ケーブルに低抵抗でも入っているのかと思ったのですが、家に帰って調べたらそんなものは入っていませんでした。クルマのシガープラグからセルモーターを回せる*3とすると、クルマのバッテリーとシガープラグの間も、まあヒューズは入っているのでしょうが、電流的にはスルーということでしょうか。それとも、双方向に電流を流せる高度な保護回路でも入っているのでしょうか。
何が言いたいかというと、クルマのバッテリーとポータブル電源内部の電池電圧が大きく異なると、DC 充電ケーブルにかなりの大電流が流れるのではないかという不安がある訳です。例えば電位差が 1V あって、相互のバッテリー間の電気抵抗値が 0.1 ohm だとすると、ここに 10A 流れる計算になります。でも、その前にきっとヒューズが切れるよなあ。
今度、ポータブル電源の内部を覗いてみようと思っています。
さてさて本題に戻りますと、結局のところ、シガープラグに小さな鉛蓄電池を繋いでおくと、アイドリングストップ時(正確には、エンジン始動時)にもカーナビの再起動を防ぐことができるのではないのでしょうか。私は試してみる勇気はないのですが、誰か技術のある方に、ちょっと実験して頂けると嬉しいな、と思ったり。
そんな製品が売られていないか調べてみたのですが、ちょっと見つかりませんでした。シガープラグに大容量のキャパシタをくっつけるという製品(主目的は、カーオーディオの音質向上を謳っているらしい)はあるようですけどね。ああ、確かにキャパシタでも良いのかな。電気二重層コンデンサとか繋げば、エンジン始動中くらいはカーナビの電源くらい供給できるのかも知れません。

定電圧充電と同じか…

電流制限なしに直結する話ですが、定電圧充電すると考えれば大丈夫なのかな、と思い始めました。例えば GS ユアサのシール式蓄電池 PE タイプのカタログを見たところ、充電は単電池あたり 2.425V の「定電圧充電」が可能だそうです。そう考えると、シガープラグにシール型鉛蓄電池を直結しても、スパークさえ注意すれば問題ない…のかも知れません。

後記 (試してみた)

シール鉛蓄電池を買って試してみました。

*1:目的地はリセットされませんが、受信した VICS 情報が稀に失われることがあり不便。

*2:以前から、シガープラグに電源を供給すると、非常時にセルモーターを回してエンジン始動ができる話は聞いていましたが、こんな安直な方法でうまくいくとは知りませんでした。

*3:そういえば、クルマのバッテリー交換のときは、エンジンコントローラーのコンピュータをリセットしないように、電源をここから供給するらしいですね。