TVI は誰の責任か?

FCC の試験を勉強していて感じるのは、TVI やテレホン I などの混信障害についての考え方の違いです。無線送信の基本波で近所のテレビなどに受信障害が出た場合、確かにテレビ側で対策を採るのが筋なんですが、日本では一般に「あなたが電波を出さなければ、そもそも障害など起きないのだ」という考えが主流です。しかし FCC の試験をしていると、米国では「テレビ受像機側に問題があるのなら、テレビの所有者に責任がある」と明確に記されています。これは非常に論理的にすっきりしていると思います。こういうところに米国の文化を感じますね。
話は変わりますが、最近、通勤途中にヒヤヒヤすることに、新宿は青梅街道の成子坂の歩道を、猛スピードで駆け下りてくる自転車が多く見られます。ライトを点けないで歩道を駆け下りてくる自転車ほど怖いものはありません。仮にブレーキをかけて停止しようにも、下り坂では自転車のブレーキなんて、あまり役に立たないものです。このような自転車が事故を起こして、仮に相手が自動車であったとすると、日本では「クルマも動いていたのなら、責任分担ね」みたいなことになりますが、これっておかしいとと思うわけです。ルールを守らないほうに責任があるのは当たり前だと思うんですよね。
もっとも同じ米国でも、猛スピードでクルマがカーブを曲がって引っくり返ったりすると、自動車メーカーの製造責任を問う裁判が起きたりするようですが、日本ではそういう訴えは稀のほうに思います。猛スピードでクルマが曲がれば、それはそういうリスクがあるだろう、と。なかなか難しいところです。