基準周波数の校正でハマる

無線機キット K2 ネタです。工作は終わりましたが、しばらく調整ネタで行こうと思います。
まず最初に基本中の基本である、基準周波数のキャリブレーション(校正)から始めることにしました。K2 の制御基板には 4MHz の水晶発振子が乗っているのですが、たいていの無線機では 10Hz 単位で周波数が読めるので、場合によっては +/-10ppm くらいで基準周波数を得る必要、もとい、得たい心境になることがあります。そのため、素の水晶振動子の周波数をそのまま使う訳にはいかず、トリマコンデンサを回して周波数を調整する訳です。(というのが、私の理解)
K2 のマニュアルを見ると、標準電波や高精度の信号発生器を使って調整する方法が書いてあるのですが、私は zero-beat という用語を誤って理解していたため、間違った調整を繰り返してしまいました。調整が終わってから CW モードで受信すると、受信周波数を合わせてもサイドトーンの周波数が期待通りにならないのです。後になって、zero-beat というのは SSB モードで受信したときに搬送波が聞こえなくなる状態を指しているのではないかと思いつき、だとしたら素直に CW モードで SPOT を有効にしてサイドトーンを使って zero-in 調整したほうが分かりやすいように思いました。どうして、K2 のマニュアルでは LSB/USB モードでの調整を推奨しているのか、よく分かりません。。。
結局、頑張って 10MHz の標準電波を 9.99999MHz くらいで受信できるところまで追い込みましたが…*1、そもそも TCXO でもないのに、ここまでしなくて良いような気がしてきました。なぜって、カバー(上蓋)を付けただけで 10Hz くらいずれてしまいましたから。(ちゃんちゃん)

補足(2009年3月1日)

というか、訂正です。K2 の制御基板に乗っている 4MHz クロックは、後で PLL の設定テーブルを作るために一時的に必要なだけのようです。PLL 自体は、RF 基板上の 12.096MHz の水晶発振子を基準にしています。そして最近の K2 には、この PLL リファレンスに温度補償の回路が付いているのでした。だから、一度周波数を校正してしまったあとは、基準周波数は 4MHz クロックに影響を受けないですし、温度による影響はサーミスタによる補償回路で軽減されています。以下が詳しいです。

*1:ちなみに、室温は20度くらい。