ソフトウェア無線、初体験

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今日になって、SoftRock v9.0 Lite+USB Xtall の BPF (バンドパスフィルタ)を一つだけ(40m バンド)組み終わったので、さっそく Rocky というソフトで受信してみました。アンテナは、いつも使っている 10メートル高のランダムワイヤです。
驚きました。予想以上の性能です。受信感度については、今日は他のリグとの比較ができなかったのですが、7MHz 帯でほぼ日本中から SSB や CW が受かっているので、実用性は十分なのではないでしょうか*1。一つだけ気になった点として、ローカルオシレターの周波数を中心にイメージが出まくっていたのですが、どうも、IQ いずれかの信号が正しく拾えていないようです。サウンドカードの設定が原因である可能性もあるので、明日、再試行してみようと思います。
ちなみに、Electronically Switched v9.0 HF BPF のほうも製作を始めました。まずは 1.8〜4MHz のフィルタを組み始めたのですが、いきなり小さなトロイダルに 71回巻け、とか言われて往生しました*2。あと、小さなバイノキュラ型のコアに trifilar (三条巻き)を 4ターンしろとか、かなり過酷な要求が多いです。はっきり言って、エナメル被覆が剥けまくりです。ショートしてなければ良いか、くらいの割切が必要と見ました。この写真を見ると、BPF 周辺がかなりの高密度実装であることがお分かり頂けるのではないでしょうか。(ちなみに同写真で紹介されている BPF ボードは、ベータ版っぽい。量産版とパターンが違う!)

利用メモ

SoftRock の情報はネット上に多いのですが、あまり整理されていない*3ので、情報を見つけるのに苦労されている方も多いのではないかと思います。以下に、ちょっとまとめてみます。

  • Electronically Switched v9.0 HF BPF に関しては、Rocky によるサポート(というか、ドライバの提供)がまだみたいです(目下、最新情報を検索中)。PowerSDR (ダウンロードで入手可能)などでは、対応が始まっているようです。(参考: http://212.254.198.33/bpf_usb/
  • 虎の巻に従って v9.0 Lite を工作する際、途中途中に設けられているテストが、うまくパスしないことがありました。電圧、電流はともかくとして、Rocky を使った評価が、記載通りにならないのです。でも、工作が終わってから試したらちゃんと動作したので、あまり心配せずに最後まで工作して良いのではないかと思います。正しく動く SoftRock がないと Rocky の動作を理解するのは困難なので、ある程度、ニワトリとタマゴの問題です。ちなみに、工作完了後に Rocky が正しく動かない場合は、PC を再起動してみるのも手かも知れません。また、USB ケーブルを繋ぐ前に SoftRock に電源を供給するのを忘れないようにしましょう。
  • 注意: ちなみに、最初に si570\AVR-USB-Driver をインストールする際、12V の電源が供給されているとうまくいかないことがあるようです。ドライバインストール時は、USB ケーブルだけ接続したほうが無難なようです。(4月30日加筆)
  • ローカルオシレター周波数中心にイメージが出るのは、IQ 信号が正しく拾えていないのが理由だそうで、よく報告される問題のようです。このページの末尾に、参考になる情報があります。
  • OmniRig という、リグのリモート制御のための有名なライブラリがありますが、これ自体は SoftRock をサポートしていません。つまり、Faros などで SoftRock を利用することは、直接には困難です。これを解決する方法としては、PowerSDR と N8VB vCOM Virtual Serial Ports Driver というツールを使う方法を検討中です。(サウンドポート重複の問題があるが、CAT コントロール自体は動いている感じ。) ここにある PDF ファイルを参考にしてください。

SoftRock-40 プロジェクトのステータス

Tony さん (KB9YIG) による、1月26日時点の最新情報です。

  • v6.3 RXTX+Xtall トランシーバーキットは、売り切れた。
  • 受信専用のキットには、SoftRock Lite II (海外発送 US$11)と、v9.0 Lite +USB Xtall (同 US$57)がある。前者は、任意のバンドを一つ選択して実装するお手軽版で、後者は中心周波数を USB 経由で設定可能、かつ任意のバンドを電気的に選択可能になっている。(最近、Electronically Switched v9.0 HF BPF が標準添付になったらしい)
  • Electronically Switched v9.0 HF BPF 単体では、同 US$15。

参考サイト

*1:後記: 翌日気付いたのだが、31日はどうも空のコンディションも良かったらしい。

*2:虎の巻を見ると、2本まとめて(bifilar ではない) 35回巻いてから、それぞれの両端をハンダ付けしてターン数を稼ぐ方法が紹介されてましたが。

*3:特に、v9.0 など最新 SoftRock の日本語情報は少ない。