電力量計ってすごいな

そろそろ関東も梅雨入りかと思ったら、また晴れてきましたね。太平洋高気圧がまだまだ弱いのでしょうか。
それはさておき、今朝の新聞を見てたら「電設工業展」なるものを東京ビッグサイトでやっていることを知りました。昔は、エレショーとか欠かさずに訪れていた私も、これだけネットで何でも調べられる時代になり、訪れることはなくなってしまいました。本当は、自分で検索して見つかる情報だけでなく、このような情報の洪水にさらされるもの勉強になるのですが、仕事をさぼって訪れるのもビミョーで、どうしましょう。
さて。電設工業展の出展会社が、工場など向けの電力モニタ装置の広告をうってました。今年はこんな年なので、節電関連機器は需要があると思うのですが、これを見ていて、個人的には自宅の分電盤につけるネット監視付き電力モニタを作りたいなあ、とか考えていました。相変わらずオタクです。いつぞやも書きましたが、有効電力を測定するには電圧と電流の計測が必要で、前者は比較的単純ですが、後者はやや面倒です。新聞には、こんな製品を作っている会社も広告を出してました。

ところで、今はデジタル技術でなんでも強引に実現してしまいますが、家庭に取り付けられているような電力量計(電力会社の人が毎月見にくる、あれ)は、どういう原理で動いているのでしょうか。ちょっとググると、アラゴーの円板についてなど、あちこちに簡単な情報はありますが、有効電力をどのように測るかについては、あまり詳説されていません。私が探してみたところでは、ここが一番詳しいです。

私はアナログ技術やメカ技術に弱いので、こういうのを見ると敗北感にさいなまれます。
昨日たまたま読んでいた本に出ていたので話が飛びますが、レフレックス方式(ひとつのトランジスタで、高周波増幅と低周波増幅を両方実現する)とか、再生方式(発振しない程度にギリギリに正帰還をかけて増幅度を高める)とか、ラジオにも感心する技術がたくさん見つかります。

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世の中には、スペック上は 20MHz 程度しかカウントできないはずの PIC で 55MHz をカウントしてみせたり、400MSPS の DDS で 1.3GHz まで計測可能な VNA を作ってみたり*1とか、マニュアル上は 4台しかハードディスクを繋げないコントローラに 6台繋いでみせたり*2とか、そういう技術者は、偉いと思います*3。私のように、マニュアルに書いてある使い方しかできないようでは、本当は技術者とは呼ばれないんでしょうねえ。
昔の人は偉い、と、つくづく思います…。

*1:DDS 出力の高調波成分をあえて使っている。

*2:ASCII の MINIX 256倍に出ていた逸話だと思う。正確な数字は忘れた。

*3:もちろんメーカーは何も保証しないのであって、保証を逸脱した使い方をするからエラいのではなく、メーカーが想定しなかったような工夫をできるから、すごい訳です。念のため。